北海道阿寒郡阿寒町大字仁仁志別
・・・畑仕事4・・・
持ち上げた時はバランスが取れていたのですが 1歩2歩と歩を進めると、その反動で、またもや 前後の桶が大きく揺れだしたのです。
それで、あわてて止まったのですが、前の桶が顔に近づいてくるし、後ろの桶は背中につきそうです。
天秤棒を投げ出すわけにも行かず 前の桶は大きく揺れて顔に近づいてきて
中身が顔に ベチャッ!
後ろの桶から中身が背中に チャプッ!
ペチャッ、チャプッ、ペチャッ、チャプッ……
揺れが収まった頃、天秤棒をそっと下に置き 大きくため息をついて
「ああぁ…………」
誰も助けてくれません。
ひとりで井戸に行き、バケツに水を汲み、上着とズボンを脱ぎ 先ず顔を洗い流し、上着とズボンにバケツ一杯の水を ざぁーっとかけて汚れを落としました。
次に、井戸から水を汲み バケツ3杯分くらいの水を 頭からかぶりました。
肥やしを天秤棒で運ぶことは何という 難しいことだったのでしょうか。
しかし、一度や二度の失敗でくじけてしまっては
何事も成功はありません…………!
(続く)