北海道阿寒郡阿寒町大字仁仁志別、、、  7

 

 

 涙が溢れて枕を濡らして寝ても 一晩

寝ると 何事もなかった様に 新しい1日が始まります、、、、、、

寝巻きから 普段着に着替えて 茶の間のストーブのそばに 座りました

すると おばあちゃんは 以後 何百回と聞く事になるのですが 何故 僕を

柘植家の跡取りに選んだのかを 説明し始めました

その ストーリーは こう言うものでした

おばあちゃんには 5人の子供がいました

長女   阿部れいこ

長男     貞則

次女     たか子

三女     勝子 (僕の母)

次男     貞之

勝子が 12〜3歳の頃 家のそばで

遊んでいると 師範学校の学生が ひどい怪我をして 足を引きずって 苦しそうに近づいて来ました

見かねた 勝子が 家に連れて行き 母に 手当てを頼みました

その 学生が 柘植広 だったのです

それが 縁で 阿部家と柘植家の交流が始まり 裕福では無かった柘植広の面倒をおばあちゃんがみたと言います

柘植広は 次女のたか子と 結婚の約束をしていたのですが たか子の病死で 婚約も 自然消滅、、、

そして 柘植広は その後 肺病を患い

当時は 重い病として 嫌われていた様で 生涯独身を通しました。

次男の 貞之が 函館工業高校の学生だった頃 夕張に 実家のある 宮崎勝義(僕の父)が 函館の 叔母の所に下宿をして 函館工業高校に通っていました

宮崎勝義と阿部貞之は いつしか 心の友に成り 勝義が 阿部家に頻繁に出入りする様になります

勝義が勝子を見染め その後 結婚 

三男二女を もうけます、、、

月日は流れて、、、、、、

柘植広は 師範学校を卒業して 釧路管内で 教員生活を続けておりました

精進を重ねて 教頭から 校長に成ろうという時一つの問題が起き上がりました

それは 校長になるには 家庭を守る人がいる事が必要条件だったようで 

それで 若い時 お世話になった 阿部トミを 養うと言う目的も兼ねて 同居したのでした、、、、、、

続く、、、

 

 

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