師匠・高柳 昌行さんとの思い出

 

 

2階の先生の家に 上がる時に 

なんだか 凄く 得した気分でした。

何故なら レッスン日に 先生に 会えるのは 月謝を払っているから 当然といえば

当然の権利 なのですが、 レッスン日でもないのに 先生に 会えるというのは

僕にしてみたら 帝国ホテルのバイキングが 500円で食べられるような 感じでしょうか・・・

 

まあ とにかく そんな感じで 先生の部屋に 「おじゃましま~~す」 と言って 上がりこみました。

 

毎週 月曜日のレッスンで 何十回となく 先生の部屋に 上がっているのですが、

その時の先生の部屋の印象は いつもと 違っていました。

 

玄関を上がって すぐのところに インスタントラーメンが ハコ買いで 置いてありました。

「あれ?いつもは こんなもの 置いてなかったぞ・・・」

 

多分 レッスン日には ある程度 部屋を 片付けて 生徒たちに 見せたくない物は

仕舞ってあったのでしょう。

 

突然の チリ紙交換屋の 訪問に 驚いて 片付ける暇がなかったのか、

それとも ミヤザキになら 見せてもいいと 思ったのか。

さあ どちらでしょう・・・・・・・・・・

 

きっと インスタントラーメンは 深夜にまで及ぶ 練習や 執筆などで 小腹が すいた時に

簡単に作れるので 用意してあったのだろうと 思われます。

先生は 日ごろ 厳しく 「寝る暇も おしんで 練習しろ」 と いつも 言っていましたが、

先生自身でも それを 実践していたことが 想像されます。

 

というような事を 瞬間的に 思い 先生の部屋に 入りました。

 

 

 

「おう!ミヤザキ! お前、 チリ紙交換やっているのか! 

喫茶店で アルバイトやっているのじゃ なかったのか?」

と 言葉は 乱暴ですが 優しい口調で 言いました。

 

「はい、あれから 色々なことがありまして・・・・・

実は 僕、 バンドに入ったんです。」

 

「ええ!お前、バンドなんか できるのか?」

 

「ええ 出来ませんでした・・・・・・・・・・・」

 

   

続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

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