和解

 

 

「実は今日来てもらったのはさぁ・・・・」という話の内容はこういうものでした。

お店のスタッフで作っているバンドで ライブをしたりコンサートをしたりする活動をしていたのですが、

もう一つ内容の濃いインパクトのあるライブをやりたいと思い、

インターネットで宮崎信義と検索してみたら、

面白そうなバンドをやっていると知り、オーバードで、ライブをやらないか、それで

僕の参加しているバンドの音源を聞かせて欲しいという事でした。

 

それから仕事の帰りにちょくちょく先輩のお店に お邪魔するようになりました。

 

いつ行っても、お店はお客さんで溢れかえっていて、活気と熱気があり 

若いスタッフ達も さすが先輩の下で働いているだけあって礼儀正しく 気持ちよく迎えてくれました。

 

そんなある日、テンダリーズの仕事の帰り、マコと一緒にお店に行きました。

マコは日常的にヴァイオリンはどんな時も 手元から放さない習慣が身についており

其の時もヴァイオリンを持ってお店に行きました。

 

あぁそうそう 手元から 放さないといえば 以前こんな事がありましたね。

 

地方の仕事の帰り、羽田空港で 着陸寸前に尾翼から煙が噴き出し一瞬機内は騒然となり

スチュワーデスたちは慌てふためき 

取り乱した様子で「お客さん落ち着いてください!落ち着いてください!!」

そうこうするうち 非常口が開き、脱出シュートがするするすると地面に滑っていきました。

 

「お客様!荷物を持たないで、逃げてください!!!」

 

マコはこんな時でもヴァイオリンを手元から放さず、脱出しようとしたそうです。

するとスチュワーデスが 「お客様、荷物は置いてください!!」

マコが一言冷静に「これは荷物ではありません。私の命同然です」

スチュワーデスが「お客様困ります!荷物を置いてください!!」

まこ「テメェ馬鹿野郎!ふざけんじゃねぇ!!客だと思って下手に出てればいい気になりやがって

調子に乗るんじゃねぇ!!!」と言ってパッと身をひるがえして 脱出シュートに滑り込んだらしいです。

真相は定かではありませんが・・・・

 

とまあ このくらい ヴァイオリンを手元から放さない人なのです・・・・

 

 

先輩と奥さんのTちゃんが、

「あら、マコさんはヴァイオリンを弾くんですか?

何か一曲ききたいなあ・・・」

 

続く・・・・

 

 

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