師匠・高柳 昌行さんとの思い出 17

習い始めてから 1年くらい 経ったころでしょうか。

生活費を稼ぐ為に 働いていた 高円寺の 喫茶店 「華」 で 若干の変化がありました。

 

月曜日を除く 毎日、 雨が降ろうが 風が吹こうが 雪が降ろうが 槍が降ろうが 

鉄砲玉が飛んで来ようが 朝9時半、 自分で鍵を開けて 店に はいります。

 

先ず 大きなヤカンに お湯を 沸かします。

そして コーヒー豆を500グラム、ネルのこし袋に入れて お湯を回しながら 少しずつ入れて

コーヒーをたてます。

当時は ドリップ式で 豆 10グラムが 一杯分 というのが 主流でした。

ですから 50人分なわけですが、利鞘を稼ぐために 500グラムで 54,5杯分 作っていました。

 

コーヒーを点てているときの香りが 「華」の店いっぱいに 広がって とてもいい感じです。

 

そして次に モーニングサービスに出す トーストを  20人分くらい焼いて

それにあわせて ゆで卵 を 茹でます。

 

それらの 準備を済ませると 10時くらいになります。

さあ 開店です。

 

いつのころからか 毎日 10時10分くらいに 決まって来るお客さんが いました。

 

お店の中は 4人がけの ボックス席が 10個くらい 整然と置かれてあり

カウンターの前には 5、6人が座れる 椅子がありました。

 

普通、お客さんは ボックス席の方に座るのですが その人は 

どういうわけか カウンターに座ります。

つまり 僕の 目の前に 座るわけです。

いつも一人で来るから きっと 話し相手が 欲しかったんでしょうね。

 

毎日 色々 話しているうちに 

その人の 名前は 大島信ちゃんで、年のころは 27、8歳。

プロのバンドの ドラマーだということが わかりました。

 

当時 バンドマンは 朝起きると 先ず 近くの 喫茶店で コーヒーを飲み 目を覚ます、 という人が

多かったのかもしれません。

 

何せ 今から 40年以上も前ですから 現在みたいに 

手軽に 家庭で コーヒーを点てるという習慣が あまり一般的では ありませんでした。

 

 

 

 

信ちゃんが 通い始めてから 2、3ヶ月 経ったある日

 

 

「宮崎くん、 うちのバンドのギターが 今月で やめるんだけど 来月から うちのバンドに来ない?」

 

 

 

 

 

「ええっ!!ほんとー?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメントをお書きください

コメント: 8
  • #1

    カルロス・シモネッタ (土曜日, 17 3月 2012 14:35)

    起承転結でいえば、パート2のところに入ってくるのかしら。

  • #2

    カポネ (土曜日, 17 3月 2012 15:51)

    シモネッタさん


    人生って・・・・・・

    続く・・・・

  • #3

    緑川タマ一男 (土曜日, 17 3月 2012 16:50)

    高柳さんの考方えは元楽天の監督、野村さんに似てますね。
    まずしっかりした社会人としてからその仕事に携わると、うん
    私もがんばります。  話が面白くなってきた。

  • #4

    カポネ (土曜日, 17 3月 2012 19:49)

    緑川タマ一男さん

    面白くなってきたと、お褒めにあい、嬉しいです。
    これからも、コメントよろしくお願いします。

    やはり、反応がないと、寂しいので・・・

  • #5

    benben (土曜日, 17 3月 2012 23:20)

    最近はいわゆる喫茶店って少ないような気がします。スタバとかドトールなどのコーヒーショップは多いのですが結構うるさいんですよね?落ち着く喫茶店って近くに欲しいですね?「華」ってそう言う所かなと思いました。

  • #6

    ☆もも爺 (土曜日, 17 3月 2012 23:26)

    あの~私はいつもブラックでコーヒーを嗜むのですが
    アメリカンって言うのは、当然↑の利鞘と同じなんでしょうか?

    もっと薄いですよね!(笑)

  • #7

    カポネ (日曜日, 18 3月 2012 00:52)

    benbenさん

    そうです。華は、純喫茶風の、落ち着いたお店でした。
    当時は、喫茶店のほとんどが、そういう感じでしたね。
    時代が良かったのでしょうか。

  • #8

    カポネ (日曜日, 18 3月 2012 00:57)

    もも爺さん

    当時は、アメリカンって、あまりなかったですね。たまに、注文がくると、お湯で薄めて出していました、
    しかし、それから、少しくらいしてから、アメリカン用の焙煎の薄めの、豆が出回るように、なったと、記憶しています。

    コメント有り難うございます。
    また、いつでも、お願いします。